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炎の探偵社

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予想以上にいいカンジ!
漢字の魅力に迫る漢字ミュージアム

2020/08/03
依頼内容

漢字が苦手な子どもでも、楽しく学べる博物館が京都にあると聞きました。調査をお願いします。

実は探偵たちも、漢字は大の苦手。読み方が難しかったり、画数が多くて覚えるのが大変だったり……。今回は、そんな漢字を楽しく学べる博物館ということで、探偵たちも興味津々です!向かったのは、2016年に京都市の八坂神社のすぐ近くにオープンした「漢検 漢字博物館・図書館」、通称「漢字ミュージアム」。「体験を通して漢字にふれて学べる」がテーマだそうですが、「漢字を体験する」とはいったいどういうことなのでしょうか?

八坂神社のすぐ近くにある「漢字ミュージアム」へ
八坂神社のすぐ近くにある「漢字ミュージアム」へ

ミュージアムに到着して最初に目に入ったのは、大きく書かれた「令」という文字。毎年12月12日(いい字一字)の漢字の日に清水寺で発表される、年末の風物詩「今年の漢字」です。その年の世相を表す漢字を公募し、最も応募が多かった文字が「今年の漢字」として選ばれます。巨大な和紙に毛筆で描かれた文字は迫力満点!

2019年の漢字は「令」でした。2020年は何になるかな?
2019年の漢字は「令」でした。2020年は何になるかな?

「当ミュージアムの1階では、歴史絵巻を見ながら、漢字の歴史を楽しく学ぶことができますよ」と話しかけてくれたのは、広報の塩見さんです。

漢字の歴史が年表でまとめられています
漢字の歴史が年表でまとめられています

歴史絵巻に沿って歩いていくと、最初に、漢字のルーツと言われる甲骨文字(こうこつもじ)が展示されていました。紀元前1300~1000年頃の古代中国で使われていた文字で、当時の重要な事柄を占った結果が亀の甲羅や動物の骨に刻まれているのだそうです。

くっきりと甲骨文字が記された甲羅のレプリカ
くっきりと甲骨文字が記された甲羅のレプリカ

このコーナーでは、見るだけではなく「現代版・甲骨文字占い」を試してみることができます。入場時に受け取った体験シートをこすると、占いの結果が漢字1文字で浮かび上がります。探偵たちが試したところ、浮かび上がってきたのは「明」という文字。解説には「あなたの未来は明るいよ」と書かれていました。本日の取材もうまくいきそうですね!

どんな漢字が浮かび上がるかな
どんな漢字が浮かび上がるかな

続いて2階へ行ってみようとエレベーターに向かうと、漢字がびっしりと書かれた柱を発見!「これは『漢字5万字タワー』です。日本最大の漢和辞典『大漢和辞典』に収録されている約5万字の漢字が、全てこの柱に記されているんですよ」と塩見さん。青色の漢字は小学校で習う漢字、オレンジ色だと常用漢字、ピンクは漢字検定準1級・1級で出題される漢字、黒はそれ以外の普段ほとんど見かけない漢字なんだそうです。

圧巻の5万字!読めない漢字がいっぱい
圧巻の5万字!読めない漢字がいっぱい

黒色の文字は、はっきり言って全く読めません(笑)。その中で、一つぐらい読める文字がないか探していると、フリーダイヤルの記号のような面白い漢字を発見しました。こちらの漢字、いったい何と読むのでしょう?塩見さんに聞いてみると、「漢字の中に円形が入っているのがとっても珍しいでしょう。これは『クワン』という読みの漢字で、現在の「官」の古代文字なんですよ」と教えてくれました。

くるんとしている形がとってもかわいい!
くるんとしている形がとってもかわいい!

漢字の歴史を満喫した探偵たちが、続いて向かったのは漢字をゲーム感覚で楽しめるコーナー。例えば、「漢字回転すし」は画面上に流れる寿司ネタを見て、そのネタの漢字を答えるクイズです。他にも、「部首組み合わせタッチパネルかるた」は、お題として出題される「のぎへん」や「たけかんむり」などの部首と、文字が書かれたカードを組み合わせて、正しい漢字を完成させるかるたゲームです。約20にも及ぶブースは、子どもたちが楽しめるのはもちろん、どれも意外と難しいので大人でもついつい熱中してしまいます。

漢字回転すし(左)・部首組み合わせタッチパネルかるた(右)、どちらも大人気!
漢字回転すし(左)・部首組み合わせタッチパネルかるた(右)、どちらも大人気!

漢字をたっぷりと堪能した探偵たちは、どうして「漢字を体験するミュージアム」ができたのか、副館長の山崎さんに聞いてみることにしました。山崎さんは約20年間日本漢字能力検定協会に所属し、さまざまな形で漢字に携わってきたそうです。「漢字検定を通じて漢字への学びを深めていった方々から、字形の成り立ちや漢字の由来など、さまざまな疑問や質問をいただくようになりました。そこで、日本の漢字文化を発信する必要性を感じ、2016年に漢字ミュージアムを開館したんですよ」。

副館長の山崎さん(左)と広報の塩見さん(右)
副館長の山崎さん(左)と広報の塩見さん(右)

ここで山崎さんに、漢字の不思議をいくつか紹介していただきました。「魚介類の『海老』は、『蝦』とも書きますよね。『魚介類なのに何で虫なんだろう?』と思いませんか?これはかつて、虫という文字が小さな生き物を表していたことに由来しています。このように、来館者の皆さんが『漢字』の不思議を『感じ』る、『知的カンジ好奇心』を持ってくれたら嬉しいですね」と笑顔で話してくれました。

ではここで漢字クイズ!「樹」に、ものぐさ・いという読み方をする「懶」で「樹懶」。なんと読むでしょう?ヒントは生き物!(正解は最後の写真を見てね)
ではここで漢字クイズ!「樹」に、ものぐさ・いという読み方をする「懶」で「樹懶」。なんと読むでしょう?ヒントは生き物!(正解は最後の写真を見てね)

山崎さんや塩見さんにお伺いすると、次から次へと漢字の面白い話が出てきて、話は尽きません。探偵たちは、最後に改めて山崎さんに漢字の魅力を聞いてみました。「ズバリ、漢字は一文字でさまざまな意味を表せることですかね。一文字の中に、成り立ち、由来などの意味があって、とても奥行きのあるものだと思います。こんな漢字の面白さをみんなに知ってもらうために、私たちはこれからも、さまざまな工夫を凝らした展示やワークショップを開催していきます!」。

漢字ミュージアムを訪れる前は、漢字をテーマにした博物館なんて堅苦しくてつまらない!?と思っていた探偵たち。行ってみたら、漢字のルーツや初めて見る不思議な漢字、へんやつくりの組み合わせで色々な漢字ができることなど、楽しく学べて探偵たちも大満足。漢字のプロたちが、漢字の魅力を感じてもらうために作った博物館は、正直予想外にいい「カンジ」。皆さんもぜひ一度訪れてみてくださいね。

正解は、「ナマケモノ」でした!
正解は、「ナマケモノ」でした!
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