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炎の探偵社

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京都に妖怪が大量発生している
商店街があるらしい?

2017/02/20
依頼内容

京都に妖怪がたくさんいる商店街があると聞きました。探偵さん、ぜひ潜入捜査をお願いします!

調べてみると、京都の一条通に大将軍商店街という商店街がありました。ここは通りぞいに、平安京造営の際に厄除けのために創建された大将軍八神社があり、その神社にちなんで名づけられたそうです。どうやらここが今、妖怪ストリートと呼ばれているようです。


その昔、日本では超常現象や奇怪なできごとを「物の怪」や「魔物」の仕業とし、それが「妖怪」の話として言い伝えられるようになり、人々に恐れられてきました。以来、妖怪というと、おどろおどろしい形相をした鬼や河童、一つ目小僧やろくろ首など、そのイメージは不気味で恐ろしいものとして認識されるようになりました。

古来、妖怪のイメージとは不気味で恐ろしいものでした
古来、妖怪のイメージとは不気味で恐ろしいものでした

妖怪ストリートの周辺は、北野天満宮や金閣寺などの観光名所がたくさんあるエリア。しかも、厄除け神社近くの商店街に、妖怪がたくさんいるとはどういうこと?大将軍商店街に近づくにつれて、妖怪ストリートののぼりが見えてきました!

妖怪ストリートと書かれたのぼりが!
妖怪ストリートと書かれたのぼりが!

トラのテラ 地獄堂の恐怖体験 など場数を踏んできた探偵ではありますが、「また、怖そうなところやなー。そんなんばっかやな……」とさすがにため息が出ました。しかし、これも調査のため!「かかってこんかいっ!」と気合を入れ直して、陰陽師になった気分で商店街へと足を踏み入れました。

商店街の入口に、妖怪ストリートと書かれた看板を発見
商店街の入口に、妖怪ストリートと書かれた看板を発見

最初に行ってみたのは、妖怪の絵が描かれた手づくりの看板らしきものが飾られている「お食事処いのうえ」という中華料理店。店主の井上さんは、大将軍商店街の理事長も務めていることから、妖怪ストリートの謎を教えてもらうことにしました。

商店街の中心に位置する中華料理店「いのうえ」
商店街の中心に位置する中華料理店「いのうえ」

さっそく、妖怪ストリートの成り立ちを聞いてみました。大将軍商店街のある一条通はその昔、妖怪たちの大行進、その名も「百鬼夜行」が行われたという言い伝えがあるところ。2005年にそれを知ったある青年が「妖怪を題材にしてまちおこしをしたら面白いんじゃないですか?」と提案したそうです。「それは面白そうだ」と商店街の人たちは盛り上がり、妖怪ストリートの誕生となりました。

「ここは百鬼夜行の舞台なんです」と語る井上さん
「ここは百鬼夜行の舞台なんです」と語る井上さん

では、妖怪ストリートがどんなところなのか、商店街を歩いて調査することにしました。通りを少し歩くと、なにやらお店の前には手づくり感満載の妖怪たちが!河童や一つ目小僧、ろくろ首など、誰もが知っている妖怪が出迎えてくれるお店もあれば、お店の扱っている商品に合わせて、食パンを模した妖怪、チョココロネを模した妖怪など、妖怪のありようも多種多様。何かあれば、安倍晴明ばりの呪術で追い払ってやる!と意気込んでいた探偵も、かわいい妖怪たちを見てすっかりほのぼの気分になっちゃいましたぁ~!

手づくり感満載で、キュートな妖怪たち
手づくり感満載で、キュートな妖怪たち

手づくりの妖怪たちは、百鬼夜行に出てくる妖怪を店の特徴に合わせてリメイクしたものだそうで、美術大学の学生さんや主婦の方など一般の方が制作されたそうです。妖怪にちなんだ商品を販売している店がいくつもあり、他ではなかなか手に入らないレアな妖怪グッズは、若い女性や外国人の方に大人気です。

妖怪をモチーフにした小物入れや妖怪ドロップなど
妖怪をモチーフにした小物入れや妖怪ドロップなど

ちなみに、「いのうえ」では妖怪ラーメンという商品を販売しています。イカスミで黒くなったスープに、クチナシの実で紫色に染まった麺は、食べるのにかなり勇気がいる見た目。しかし、清水の舞台から飛び降りる気分で一口!うーん、あっさりとした美味しさで、勇気を出してよかったー!と思えるお味でした。

見た目に反して、あっさりした醤油味の妖怪ラーメン
見た目に反して、あっさりした醤油味の妖怪ラーメン

他にも、妖怪コロッケという商品を販売するお店もあり、木炭入りの黒い衣の中に抹茶味のジャガイモが入った品で、こちらもとても美味しい品でした。

見た目は不気味。でも、抹茶の風味が引き立つ上品なお味の妖怪コロッケ
見た目は不気味。でも、抹茶の風味が引き立つ上品なお味の妖怪コロッケ

また、妖怪のことや百鬼夜行について深く知りたい方には、「百鬼夜行資料館」がおすすめ。そこは百鬼夜行の歴史や、手づくり妖怪の展示などがあり、なおかつ休憩所にもなっているので、畳の上で休むことも可能。商店街巡りで疲れたときに、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

休憩所の藍坊主ににらまれ、フェイドアウトしそうになっているマイマイ姉妹。さすがに怖っ!
休憩所の藍坊主ににらまれ、フェイドアウトしそうになっているマイマイ姉妹。さすがに怖っ!

さらに、妖怪ストリートでは年に一度、百鬼夜行を題材にした「一条百鬼夜行」という仮装イベントも開催しています。このイベントには多くの方が仮装をして、妖怪大行列を楽しむのだそうです。同時開催している妖怪アートフリマ「モノノケ市」も大人気で、100人近い作家さんの妖怪にちなんだ作品を買うことができるそうです。ちなみに、「いのうえ」の看板は、数年前のフリーマーケット(モノノケ市)に出展された方たちが描いたものだそうです。さらには、最新のVR技術を駆使した「妖怪カメラ」というアプリまで、リリースしているのだとか。妖怪ストリートはハイテクストリートでもあるかも。

年に一度の「一条百鬼夜行」に、たくさんの人が妖怪の仮装をして大集結
年に一度の「一条百鬼夜行」に、たくさんの人が妖怪の仮装をして大集結

百鬼夜行の舞台だったことで始まった妖怪ストリートですが、それ以前は大将軍商店街自体が衰退していて、本物の妖怪が出てきてもおかしくないほど、活気がなかったのだそうです。商店街が少しでも元気になればと始めた妖怪ストリートですが、現在はイベント時には数万人の観光客が訪れるほど盛り上がるようになりました。


これだけ大盛況の妖怪ストリートのことは国内外問わず話題になり、なんと台湾渓頭妖怪村という台湾の南投県にある村と姉妹提携を結ぶことにもなったとか!イベントがあれば、お互いに交流をしているそうです。最近では台湾に限らず、海外からコスプレでイベントに参加する人もいます。実は、海外には日本古来の妖怪が好きという超妖怪マニアの外国人がいて、イベントに参加するために多数やって来るのだとか。知らないところで妖怪がインターナショナル化していたのですね!

参加者の中には海外からという方も!
参加者の中には海外からという方も!

妖怪ストリートは、北野天満宮や金閣寺にも引けを取らない魅力満載の観光名所だ!と思ったマイマイ姉妹と探偵たちでした。京都へ行ったら、個性的な妖怪たちと商店街を百鬼夜行してみませんか?

ここまで盛り上がったのは、すべて妖怪の仕業なのです
ここまで盛り上がったのは、すべて妖怪の仕業なのです
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