ちょっと不思議な響きの韓国料理
「ヘジャンク」って何?
2015/10/05

近くの韓国料理屋さんに「ヘジャンク」と書かれた看板があって、何なのか気になります。牛肉ヘジャンク、豚肉ヘジャンク、納豆ヘジャンク・・・等々、バリエーションがあるようです。
サムギョプサル、トッポッキ、パッピンスなど、気になる語感の料理名がたくさんある韓国料理。でも、「ヘジャンク」という料理名はあまり聞き慣れませんね。ネットで調べてみると、どうも酔い覚ましに効くスープ?だとか。そこで、詳しく調べるために、コリアンタウンとして有名な鶴橋に向かってみました!

今回は、鶴橋の有名店「韓一館」さんにお話を伺いました。韓一館では、ヘジャンクはメニューには載せていないのですが、韓国通のお客さんから「ヘジャンクありますか?」と時々尋ねられることがあるので、材料があれば作ることがあるそうです。いわば裏メニュー。なんだかそそられますね。
ヘジャンクとは、疲れた胃腸を整え、二日酔いや滋養強壮に効くといわれるスープのこと。牛骨ベースのスープを使うのが一般的で、「ヘジャン」は「胃腸を醒ます」、「ク」は「汁」のこと。
調理場に通していただいて、ヘジャンクを作っているところを見せていただきました。まずは、大きな釜でいろんな部位の牛骨をじっくり煮込み、旨みを引き出します。


本日のヘジャンクの具材は、もやし、牛ツラミ、味付き白菜。白菜は、保存食として一度干したものを戻し味噌で漬けたもので、「シレギ」と呼ばれています。この具材を牛骨スープに入れ、5分ほど煮込みます。

仕上げに、ネギや唐辛子をのっけて、「もやしヘジャンク」が完成。小皿に並んだおかずとあわせて、豪華ヘジャンク定食ができあがりました♪


さっそく、いただきま~す!・・・とにかく熱い!汗が・・・だけど、濃厚な牛骨スープと具材からしみ出した旨みがマッチして、アツアツうまうまです!ヘジャンクは牛骨スープがベースのため、辛さが足りない場合は、お好みで唐辛子を追加して楽しみます。さらに辛いのがお好みの方は、青唐辛子を入れてもいいですね。


ヘジャンクは韓国では一般的な家庭料理で、食べる人の健康を願うお母さんが作る、胃腸にやさしいスープ。韓国では朝から営業しているヘジャンク専門店もたくさんあり、お酒を飲みすぎた翌朝は、ヘジャンクを食べて出社する方もいるとか。今回は「もやしヘジャンク」でしたが、牛肉の血のカタマリが材料の「サンジヘジャンク」や、スケトウダラが入った「ファンテヘジャンク」など具材のバリエーションもいろいろ楽しめます。みなさんも機会があれば、韓国料理のお店で「ヘジャンクありますか?」と聞いてみてくださいね。
