池田市にとても小さい動物園があると聞きました。小さくても楽しめるのか、教えてください。
動物園といえば、広い敷地にゾウやキリンなど大きな動物がたくさん展示されているようなイメージが一般的ですね。とても小さな動物園、ってどんなところなのでしょうか。
興味をひかれた探偵社一同は、さっそく大阪府池田市の「五月山動物園」にやってきました。1957年(昭和32年)に五月山公園内に開園して以来、地元の池田市や近隣からたくさんの人が訪れる人気の動物園。なんと入園料は無料!です。
五月山動物園は、実は「日本で二番目に小さな動物園」。日本動物園水族館協会に加盟している動物園の中で、福井県鯖江市の「西山動物園」の次に小さいそうです。広さは約3,000平方メートル。小学校の運動場をひと回り大きくしたくらいのコンパクトな園内には、アライグマやヒツジ、ワラビーなどの小型・中型サイズの動物が暮らしています。
園内を案内してくださったのは、入園4年目の飼育員・山本花菜さん。現在は主にエミューとアルパカを担当されています。大学では、牛や馬などの大型草食獣の飼料を研究されていたとのこと。
山本さんによると、五月山動物園の一番の魅力は「小さいぶん、動物を近くで見ることができる!」という点。展示というよりも体験型の動物園を目指しており、動物・お客さん・職員みんなの距離が近いことをアピールするために『世界一♡のある動物園』というキャッチフレーズを導入したそうです。たしかに、五月山動物園の園内は、大型の動物園とはちょっと違った、愛情たっぷりののんびりムードに包まれています。
つづいて出会ったのは、五月山動物園のトップアイドル、ウォンバットの「ワイン」くん「ワンダー」ちゃんです。実は、日本にいるウォンバット六頭のうち三頭が五月山動物園で暮らしているそう。1992年には国内で初めて繁殖に成功しました。
丸くてずんぐりむっくりなところがかわいい「ワイン」くん。奥さまウォンバットの「ワンダー」ちゃんとともに園に迎えられて以来、みんなに愛され続けています。
取材をしている最中も、「きゃ~♡かわいい~」とウォンバットファンの声があちこちから聞こえてきます。ウォンバットをお目当てに、大阪・兵庫だけでなく、ゴールデンウイークや夏休みなどには遠方からはるばる来園される方もいるそうです。
もちろん、ウォンバット以外の動物たちも人気です。こちらのおばあさまと女の子は、今週だけで3回も来園された熱烈なサポーター。女の子が、「今日はヤギさんにエサをあげるために来ました!」と元気よく話してくれました。
2014年6月にオープンした乗馬スペースでは、ポニーの乗馬体験ができます。エサをあげるだけでなく乗ることもでき、気軽にポニーたちと触れ合えると大好評。女の子も存分に楽しんでいます。
さらに、昨年8月には、強力なサポーターが加わりました。なんと、五月山動物園専属の三人組アイドルユニット「Keeper Girls(キーパーガールズ)」が誕生したんです。Keeper Girlsは、5,000個限定の“選考オーディション投票権付どうぶつのおやつ”購入者からの投票と、書類・技能などの審査を経て結成。これまでに、「ウォンバットのうた」をはじめ3曲のオリジナルソングをリリースしました。五月山動物園のPRはもちろん、ウォンバットの「フク」くん(12歳)のお嫁さんを募集して繁殖につなげようという活動も行なっているそうです。
このほか、五月山動物園では、『世界一♡のある動物園』として、子供向けのワークショップやふれあい広場などさまざまな企画も運営しています。ワークショップでは、スタッフの解説を聞きながら動物と触れ合うだけでなく、工作にも取り組みます。
このように、敷地の小ささをものともせず、創意工夫と愛情で地域のみんなの支持を集める「五月山動物園」は、♡があふれる素敵なミニミニ動物園でした!入園料は無料で気軽に楽しむことができますので、ぜひみなさんも立ち寄ってみてくださいね。