豊かで快適な毎日を育むためのアイデアやヒントをお届けします。

Vol.08

お風呂からはじめるわが家の冬支度

お風呂からはじめるわが家の冬支度

寒くなってくると、温かいお風呂が楽しみになりますね。充実したお風呂タイムは心身が癒されるだけでなく、健康や美容にもたくさんのメリットがあります。一方で、温度差により血圧が大きく上下し、体に負担がかかってしまう「ヒートショック」を起こしてしまう危険性もあります。今回は、安全で快適に入浴を楽しむためのアイデアをご紹介します。

健康にも美容にもいいお風呂タイム

湯船でゆったり、冷え改善

湯船でゆったり、冷え改善

湯船に浸かり手足を伸ばすと、リラックスできると同時に疲労回復や血行促進にもつながります。しっかりお風呂で体を温め、冷えを改善するためのポイントをご紹介します。

・浴室を暖める
入浴中に体が冷えないよう、浴室は十分に暖めておきましょう。浴室に暖房機器が設置されていない場合は、お湯はりのときに浴槽の蓋をあけたままにしたり、シャワーを使ったりすると、浴室全体が暖まりやすくなります。

・ぬるめのお湯で10分以上
お湯はぬるめ(40℃程度)に設定して、10分以上をめやすに肩まで浸かると、体が温まりやすくなります。湯船に長く浸かるのが苦手な方や、もっと長湯を楽しみたいという方には、体への負担が少ない半身浴がおすすめです。

・手足を動かす
お湯のなかで手を握ったり開いたり、足をバタバタさせたりすると、血液のめぐりがよくなり、体全体が温まります。

おすすめの半身浴のしかた

おすすめの半身浴のしかた

・就寝の1~2時間前に入浴
・常温の水(500~1000ml)を用意し、入浴中も水分を補給
・上半身を冷やさないよう、肩をタオルで温める
・お湯の温度は38~40℃、浸かるのは20~30分
・入浴後もしっかり水分を補給

美容タイプのシャワーでケア

美容タイプのシャワーでケア

お風呂では、体の汚れを落としリフレッシュするだけでなく、美しさも磨けます。お気に入りのボディケア、ヘアケアアイテムを使って、自分をいたわりながら気持ちよくお手入れしたいですね。また、最近人気が高まっているのが、美容効果の期待できるシャワーヘッド。元のシャワーヘッドとつけ替えるだけなので、手軽に取り入れることができます。超微細な気泡で汚れをしっかり落とし、保湿や保温効果があるものも。節水機能にもすぐれているのも魅力ですね。

ミストサウナでおうちエステ

ミストサウナでおうちエステ

発汗や保温、保湿、血行促進など、さまざまな効果があるミストサウナも、冬にうれしいもののひとつ。浴室のプチリフォームとして天井や壁に設置することができ、自宅でエステ気分が楽しめます。10分程度のミストサウナ入浴では、通常の入浴に比べて発汗量は2倍以上、入浴後の肌の水分量は約4倍といわれます。ドライサウナに比べて刺激が少なく、体の芯から温まって湯冷めしにくくなります。

自分に合った入浴法や美容アイテムを見つけて、しっかり体を温めながら、1日の疲れを癒やしてください。

お風呂のヒートショック対策

ヒートショックって何?原因と危険性

ヒートショックって何?原因と危険性

ヒートショックとは、急激な温度差で血圧が上下し、体がダメージを受けること。冷え込む季節になると、暖かい部屋と寒い部屋で温度差が生まれ、室内でも引き起こすことがあります。特に浴室はリスクが高く、冬場に入浴中の突然死が増える原因と考えられています。
暖房をつけていた暖かい部屋から寒い浴室に移動すると、寒さで血管が縮んで血圧が上がります。続いて湯船に入ると急に血行がよくなり、血管が拡張して血圧が下がります。こうした血圧の変動が、心臓や血管に負担をかけてしまいます。高齢の方や心臓に疾患のある方はもちろん、健康な方にも突然起こる可能性があるといわれるヒートショック。本格的な冬を迎える前に、対策しておきたいですね。

簡単にできるヒートショック予防

簡単にできるヒートショック予防

ヒートショックを防ぐために重要なのが、温度差を小さくすること。すぐにはじめられるヒートショック予防策として、次のようなことがおすすめです。

・脱衣所と浴室を暖める
脱衣所には、暖房機器や足もとからの冷えを防ぐマットなどを置きましょう。入浴の前に、シャワーや湯船の湯気で浴室を暖めておきます。ご家族と同居の方は、浴室が冷えないよう間をあけずに入浴を。

・入浴は10分を目安に
熱いお湯や長時間の入浴は、心臓への負担になります。お湯の温度は41℃以下、浸かる時間は10分を上限に。

・湯船から急に立ち上がらない
湯船から出るとき、急に立ち上がると血圧が下がり、立ちくらみの原因になります。そっと立つように意識しましょう。

・食後すぐの入浴は避ける
食後は、消化器官に血液が集まり血圧が下がっているため、すぐの入浴は避けましょう。同様に、飲酒後やお薬の服用後など、血圧に変動があるタイミングでの入浴は避けましょう。

・入浴はひと声かけてから
同居するご家族がいる場合は、万が一の異変があってもすぐ気づいてもらえるよう、入浴前にひと声かけておくのも大切です。

リフォームで温度差のないあったか浴室に

リフォームで温度差のないあったか浴室に

暖かい部屋との温度差を解消し、安心してお風呂タイムを過ごすために、浴室をリフォームするという方法もあります。代表的な手段としては次のようなものがあります。

・浴室暖房機の設置
天井設置形、壁掛形などから選ぶことができます。入浴前に浴室を暖めておくことができるうえ、雨の日の室内干しにも便利に使えます。特にガス温水式の暖房機は、短時間で浴室を暖めることができ、乾燥機能もすぐれているのでおすすめです。

・断熱材の採用、窓の取りつけ
冷気の侵入を防ぎ浴室を暖かく保つためには、天井、壁、床に断熱材を敷き詰めたり、内窓や断熱性能のある窓を取りつけたりといった方法があります。

・最新のユニットバスへの取り替え
お使いのお風呂がタイルばりの在来工法や築年数が経っている場合は、最新のユニットバスに替えると、断熱性があがるなど、快適さがアップします。

本格的な冬が来る前に、見直しておきたい浴室まわり。安全で快適な入浴タイムを過ごすために、お風呂の冬支度をぜひはじめてください。

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