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Vol.07

おうちの疲れをリフレッシュ。
秋にやっておきたい住まいのメンテナンス

おうちの疲れをリフレッシュ。秋にやっておきたい住まいのメンテナンス

強い日ざしが照りつけ、ときに豪雨が降り注ぐ夏は、住まいにとって過酷な季節。夏が終わり気候が落ち着く秋は、蓄積した住まいの汚れやダメージを確かめ、対策を講じる絶好の機会です。気になる部分をきれいにしておくと、年末の大掃除の負担が軽くなるというメリットもあります。今回は、住まいのダメージケアをテーマに、秋にやっておきたいお掃除やチェックポイントをご紹介。ぜひ取り入れてみてください。

もくじ

夏の汚れを一掃し、快適な空間へ

過ごしやすい秋こそ整えたい住環境

夏の汚れを一掃し、快適な空間へ

フローリングのお手入れ

フローリングのお手入れ

秋にお手入れをおすすめしたい場所のひとつが、フローリングです。夏の間は素足で歩くことも多く、足裏の皮脂で汚れがちです。油分を含む汚れは気温が下がると固まって落ちにくくなるので、秋のうちに丁寧に拭き掃除をしておきましょう。

まず掃除機で目立つゴミを吸い取ったあと、水で濡らした雑巾やモップを固く絞って全体を拭きます。このとき、汚れをふやかして落ちやすくするために、水ではなくお湯を使用するのがおすすめです。水拭きしたあとは、すぐにしっかり乾拭きをします。

きれいにお掃除したタイミングで、ワックスがけもおすすめです。フローリングを汚れや傷から守り、きれいに保つには、年に1~2度ワックスがけをするのが理想。フロアモップなどを活用すると、立ったまま手軽にできますよ。
※素材や仕上げによって、ワックスがけが不要なフローリングもあります。

ワックスがけの方向

ワックスがけの方向

フローリングの汚れを拭き取ったあと、部屋の奥から入口方向に板目に沿ってワックスを塗り広げます。塗り終わったらしっかり乾燥させましょう。

寝具は念入りに

寝具は念入りに

寝室も、秋こそ念入りにお掃除したい場所。特に寝具はダニの温床といわれています。ダニが増加するのは高温多湿な梅雨から夏にかけてですが、実はアレルギーの主原因となるダニの糞や死骸が増えるのは秋。目に見えるものではありませんが、健康のためにも、しっかりと取り除いておくことが重要です。

シーツやカバーの水洗いはもちろん、カバーをはずした布団や枕も丁寧にお手入れしましょう。ダニは布団にこもった湿気を好むので、湿度の低い日を選んで天日干しをしたり、布団乾燥機でよく乾燥させたりすることも大切です。仕上げに布団専用の掃除機をすみずみまでかけておきます(お持ちの掃除機のノズルにストッキングなどをつけて代用もできます)。

ダニの糞や死骸の除去には、丸洗いが最も効果的です。水洗いが可能な場合は、専門店に布団クリーニングをお願いするほか、大型の洗濯機や乾燥機があるコインランドリーを利用するのも一案です。

秋の夜長も、寝室の掃除を念入りに済ませておくことで快適な睡眠が得られそうですね。

布団は叩かずやさしく

布団は叩かずやさしく

天日干しをした際に、布団やベッドパッド、枕を強く叩くと、中の繊維が壊れてダニが奥に入り込みやすくなります。やさしく表面をはらいましょう。

過ごしやすい秋こそ整えたい住環境

セルフチェックでダメージを早期発見

セルフチェックでダメージを早期発見

大切なおうちに長く快適に住み続けるためには、外壁や水まわりなどの不具合を早期発見し、大がかりな修繕が必要になる前に対処することが大切です。日ざしも湿気もやわらぐ秋は、外観の点検もしやすい季節。場所別にチェックして、少しでも気になる点があれば、専門業者などに相談してみましょう。

■水まわり
浴室やキッチン、洗面所などの水まわりは、日々の暮らしに欠かせない大切な場所。小さな違和感から不具合の兆しを見つけ、対処することが重要です。
<チェックポイント>
お湯の温度が安定しているか、給排水設備の劣化(水漏れやつまりの有無)・タイルや壁の破損・カビの発生がないかなど

■ベランダ、バルコニー
洗濯物を干すなど出入りの多い場所ですが、しっかりお掃除する機会は少なくなりがち。定期的に点検をすることで気がつくこともあります。
<チェックポイント>
床のひび割れや浮き・鉄部分のサビや腐食・排水溝の水はけに不具合がないか、防水材は機能しているかなど

■外構、エクステリア
家のまわりをぐるりと歩いて、こまかくチェックをしましょう。
<チェックポイント>
門扉やフェンス・ガレージの破損、きしみ、汚れ、サビがないか、塀の傾きやひび割れがないかなど

■外壁
全体を目視でチェック。見えにくい部分は双眼鏡などを使って確認しましょう。また、手でふれられる部分は実際にさわって点検します。
<チェックポイント>
コーキング(外壁材のつなぎ目の目地)の劣化やチョーキング現象(塗装の劣化)、ひび割れや剥離・コケやカビがないかなど

■屋根
雨漏りなどのトラブルがなくても、目視でチェックしておくことが大切です。屋根の材質によって、劣化の状態は異なります。
<チェックポイント>
割れや欠け、ずれ(瓦)、サビつき(金属)、変色(スレート)等がないか、雨どいにつまりや破損がないかなど

  • 水まわり

    水まわり

    給排水設備は、水栓やバルブ部分に水漏れがないかも見ておきましょう。

  • 浴室タイル

    浴室タイル

    目地のカビに加え、水漏れの原因となるひび割れや破損がないかもチェック。

  • ベランダ、バルコニー

    ベランダ、バルコニー

    ベランダの防水機能も、経年劣化します。色褪せが目立ってきたら、補修を考えるタイミング。

  • 外構

    外構

    防犯にも重要な役割をはたす門扉は、傾きやゆがみがないか、スムーズに施錠できるかも確認しておきましょう。

  • 外壁

    外壁

    素手でこすると塗装の粉が付着する場合(チョーキング現象)は、外壁の防水機能が損なわれている可能性があります。

  • 屋根

    屋根

    高いところにのぼる屋根のチェックは、事故がないよう慎重に。直接見るのが難しい部分は、長い自撮り棒を使って撮影し確認する方法も。

秋はリフォームのベストシーズン

秋はリフォームのベストシーズン

おうちを点検して気になるところが出てきたら、過ごしやすい気候の秋に、リフォームをしてみるのもおすすめです。工事中に窓を開け放さないといけないときや、リフォームで浴室が使えなくなったときも、暑さや寒さの負担が少なくなります。

夏の終わりから初秋は台風に見舞われるリスクがあるので、余裕をもったスケジュールを立てておくといいですね。

夏のダメージを受けたあとは、住まいもお疲れです。小さな違和感を見過ごさず、愛着をもってケアしたいですね。