知るほど、なるほど、好きになる 朝ごはん世界紀行

No.014インドネシア

ジャジョー

インドネシア共和国
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  • インドネシア共和国インドネシア共和国
  • 東南アジア南部に位置し、大小合わせて1万以上もの島からなる国。古くから稲作をおこなっており、スバックと呼ばれる独自の水利システムが残されたバリ島のライステラス(棚田)は、2012年に世界遺産に登録されました。
バリ島のお菓子「ジャジョー」に、コーヒーを添えていただきました

バリ島のお菓子「ジャジョー」に、コーヒーを添えていただきました

  • 今回の旅のパートナー
  • インドネシア&アジア料理「CAFE NADI」店主 イ・ワヤン・スバンディアさん
  • インドネシア・バリ島の農村で生まれ育ったスバンディアさんは2002年、結婚を機に来日。2007年にオープンしたお店では故郷・インドネシアの懐かしい味を、日本人向けにアレンジして提供しています。今回はそんなスバンディアさんとともに、インドネシア・バリ島の朝食をスラマッマカン(召し上がれ)♪
    インドネシア&アジア料理「CAFE NADI」のホームページはこちら
インドネシア&アジア料理「CAFE NADI」店主 イ・ワヤン・スバンディアさん

インドネシアの皆さんは、朝にどんなものを食べるんですか?

私が生まれ育ったバリ島では、軽い朝ごはんとして「ジャジョー」を食べるんですよ。ジャジョーとはバリの言葉でお菓子という意味。いろんな種類がある中で、定番はバナナを揚げたものですね。使っているバナナは、日本で食べられているものよりも果肉がしっかりしていて、熱を通しても形が崩れないんですよ。それに小麦粉を水で溶かした衣をつけて、油で揚げればできあがり。ほんのり甘いバナナの天ぷらというとわかりやすいかもしれません。他には草餅に似た黒蜜入り団子や、潰した餅米にココナッツフレークを混ぜて丸くしたお菓子もよく食べていましたよ。

甘すぎないので、朝食にもおすすめです

甘すぎないので、朝食にもおすすめです

昔から朝ごはんにお菓子を食べていたんでしょうか?

そうなんです。バリ島の家庭では、朝早くから母親は市場へ食材を買いに行き、1日分のごはんを一度にまとめて作るのが一般的。できるまで待っていたらお腹が空いてしまうので、先にお菓子を食べる習慣ができたんでしょうね。ジャジョーはバリ島の朝ごはんとして昔から親しまれていますが、別の島ではまた違った食文化があります。というのも、多くの島々からなるインドネシアは、300以上の民族が暮らす多民族国家なので、それぞれに違った伝統や文化があるんですよ。

バリ島の市場の風景、朝早くからいろんな食材がそろいます

バリ島の市場の風景、朝早くからいろんな食材がそろいます

最近バリ島で流行っているジャジョーはありますか?

揚げバナナにチーズをトッピングしたものが流行っています。バリ島では、最近いろいろな料理にピザチーズをのせて食べる人が増えているんですよ。もともと揚げものが好きなバリ島の人々には、チーズの濃厚な味わいが好まれたのだと思います。かなり高カロリーなので健康的ではありませんね(笑)。もし市場で朝ごはんを食べるなら「ナシジンゴ」も人気メニューのひとつ。ごはんといろんなおかずを、バナナの葉で包んで売っています。ひと包みの量が少なめで、小腹が空いたときの軽食としてもおすすめですよ!

ナシジンゴは、バナナの葉を開いてお皿代わりにして食べます

ナシジンゴは、バナナの葉を開いてお皿代わりにして食べます

  • バリ島はお米が主食で、おかゆも朝食の人気メニューのひとつです。日本のおかゆに比べると水気が少なく、いろいろなおかずがのっているのが特徴ですね。お腹にも優しくて、日本の方にもきっと気に入ってもらえると思います。それでは、スラマッティンガル(さようなら)!
インドネシア&アジア料理「CAFE NADI」店主 イ・ワヤン・スバンディアさん