
カンボジアで定番の朝ごはん「ボボー・ソー」。体に優しいお粥です
- 今回の旅のパートナー
- 在日カンボジア留学生協会(関西地方)会長 ティアン・チャンソチアトさん
- ものづくりの技術を学ぶために来日。現在は、大阪大学大学院で機械工学を専攻しています。また、在日カンボジア留学生協会の会長として、カンボジア人学生の勉強や生活のサポートのほか、カンボジア人学生と日本人との交流をはかるなど積極的に活動中。今回はそんなティアンさんとともに、カンボジアの朝食をトッファニャン(召し上がれ)♪

カンボジアの皆さんは、朝にどんなものを食べるんですか?
仕事や学校で忙しい平日の朝は屋台で食べることもありますが、ゆっくりと過ごせる週末は、家で家族そろって「ボボー・ソー」という白粥を食べます。「ボボー」はクメール語で「お粥」、「ソー」は「白い」の意味。米をやわらかく煮たシンプルなお粥で、おかずには焼いた干物や煮魚のほか、1ヶ月ほど塩水に漬け込んだしょっぱいゆで卵、蒸し野菜などが添えられます。魚を干したり、卵を塩水に漬け込んだりするのは、長期保存するための工夫なんですよ。おかずにはしっかり味がついているので、シンプルなお粥のおいしさがよりいっそう感じられますね。

大量にとれた魚は、長期保存するため味をつけて干物に
お粥や干物など、日本と似ていますね!ボボー・ソーは昔からよく食べられているんですか?
そうですね。日本食と同じく、お米と魚をメインとする食文化なので、ボボー・ソーも昔から食べられてきました。カンボジアのお米はとてもおいしくて、特に、トンレサップ湖周辺の水田でとれるお米は、世界有数のライスコンテスト「TRT世界コメ大会」で最優秀賞を受賞したほどです。また、カンボジアでよく食べられる魚は、トンレサップ湖でとれるものがほとんど。小魚をたっぷりのコショウで煮込んだ料理は、ボボー・ソーと一緒に食べるとピリリとした辛味が効いてとってもおいしいんですよ!トンレサップ湖はカンボジアの食には欠かせない存在ですね。

トンレサップ湖では、食材を売る舟が日々行き来しています
ボボー(お粥)はほかの食べ方もあるんですか?
同じお粥料理で「ボボー・クルーン」というものもあります。こちらは「具入りのお粥」という意味で、豚肉や鶏肉、コショウ、魚醤、もやし、パクチーなどを入れるんですよ。雑炊のように具材と米を一緒に煮込んで作ります。ボボー・ソーに比べて手間がかかるので、屋台で食べるのが一般的ですね。屋台ではお粥料理のほかに、焼いたお肉や漬物をご飯にのせて食べる「バーイスロープ」や、野菜をたっぷりとのせた麺に魚のスープやカレーをかける「ノムバンジョック」も人気です。それぞれお店ごとに味が異なるので、カンボジアを訪問することがあれば、ぜひいろいろな朝ごはんを食べ比べてみてください!

たくさんの具材が入ったボボー・クルーン