Vol.40
2025.06.16
最近の住まいでは、見かけることが少なくなった和室。しかし、和室は落ち着きが感じられるほかにも、さまざまな利点があります。今回はそんな和室の魅力をお伝えするとともに、洋室にもなじむ「和」の取り入れ方をご提案します。
もくじ
和室とは、畳を敷き、障子や襖(ふすま)などの建具で仕切られた日本の伝統的な部屋のこと。
和室では座布団やちゃぶ台などを使用し、床面に近い状態で過ごします。目線が低くなるため天井が高く見え、開放感と空間の広がりを感じることができます。
また和室の畳や建具には、草、木、紙、土といった自然素材が使われていることが多く、その香りや感触に気持ちが安らぎます。
畳の上にじかに座ったり寝転がったりできる和室は、暮らしのさまざまなシーンで重宝します。
・赤ちゃんや子どもが過ごすコーナーとして
畳には弾力性があるため、小さな子どもが転んでしまっても比較的安全で、遊び場にぴったり。赤ちゃんのお昼寝やハイハイ、オムツ交換の場所としても便利です。
・人を招く部屋として
洋室とは異なり、和室では椅子を使わないため、人数を気にせずに招き入れることができます。また襖を閉めたり間仕切りを使用したりすれば独立した空間となり、布団を用意するだけでお客さま用の寝室にもなります。
・広く使える家事スペースとして
スペースが広く、座りながらの作業もしやすい和室は、洗濯物をたたんだりアイロンがけをしたりといった家事コーナーとしても利用できます。
おうちに和室がないという方も、たとえばフローリングの一角に置き畳を敷けばちょっとした和の空間になり、畳敷きのよさを暮らしに取り入れることができます。
手軽につくる和の空間
フローリングの上に置くだけの「置き畳」(ユニット畳)。1枚が1メートル未満の持ち運びしやすい大きさのものが多く、必要な枚数を並べるだけで畳の空間をつくることができます。素材は“い草”のほか、紙や樹脂などさまざまで、い草の場合は和室のような自然の風合いを感じることができます。
畳を置くだけでも和室の魅力を暮らしに取り入れることができますが、リノベーションなら間取りや建材などの工夫を含めた自由な空間づくりができるので、さらにこまやかに希望を反映した和と洋の「いいとこ取り」が可能です。
たとえば、リビングの一角に部屋の雰囲気と調和する畳敷きのスペースを設けたり、小上がりにしたり。ライフスタイルやお好みに合わせて機能性やデザイン性をもたせることができます。
この章では、中古マンションをリノベーションし、和空間を取り入れた事例をご紹介します。
リビングに隣接した小上がりの小さな和室を設けたリノベーション事例です。ご主人のワークスペースとして使えるデスクカウンターも備えた小上がりは、腰を掛けられる高さなので、ふだんはリビングのソファ代わりにも。扉を閉めれば独立した空間となり、ゲストルームとして活躍しています。さらに畳の下は収納スペースとしても有効活用されています。 リノベーション事例の詳細はこちら リノベーション事例の詳細はこちら ※グローバルベイス株式会社のサイトに遷移します。
「和モダン」をイメージしてリノベーションした事例です。ダイニングに面して設けた和室は、広さ6畳の小上がりタイプ。雪見障子を造作し、坪庭を見わたせるくつろぎの空間で、洗練された周囲の雰囲気に美しくなじんでいます。来客用の寝室にも使える便利なスペースになりました。 リノベーション事例の詳細はこちら リノベーション事例の詳細はこちら ※グローバルベイス株式会社のサイトに遷移します。
和室のよさを知り、その利点をいかした和の空間をおうちに取り入れると、くつろぎや心地よさ、便利さが実感できます。暮らし方の幅も広がって、心豊かに過ごせそうですね。
※当サイトのコンテンツの二次利用はご遠慮ください。