シンガポール共和国
シンガポール島と60以上の島々からなる東南アジアの国。面積は琵琶湖や東京23区と同程度ながら、アジアにおける貿易・交通・金融の中心地の一つであり、世界中から人が集まります。シンガポールのシンボル的な存在のマーライオンの像をはじめ、世界最大の天空プールから街を一望できるホテルや、世界各国の植物が集まった近未来型の植物園など、たくさんの魅力的な観光スポットがあります。
- 今回の旅のパートナー
シンガポール島の北東部出身。社員旅行で日本を訪れたことがきっかけで日本好きになり、シンガポールで日本語の語学学校に通ったのち、大阪の専門学校へ。卒業後の2020年春から、在大阪カンボディア王国名誉領事館に勤務しています。今回はそんなオングさんとともに、シンガポールの朝食をジアック・アー(召し上がれ)♪
シンガポールでは、朝ごはんにどんなものを食べるんですか?
朝ごはんといえば、やっぱり「カヤトースト」がよく食べられていると思います。カヤトーストとは、トーストした食パンに「カヤジャム」をはさんだもの。カヤジャムはココナッツミルク、卵、砂糖、パンダンリーフというハーブからつくられるペースト状のジャムです。濃厚な甘さで、とてもおいしいんですよ。また、シンガポール人は、朝昼夜の食事をすべて外で済ませるのが基本です。カヤトーストは専門店のほか、コーヒーショップや「ホーカーズ」と呼ばれる屋台街など、いろんな場所で食べられる定番メニュー。朝食に限らず、おやつとしても人気です。
とってもおいしそうです!カヤトーストは昔からよく食べられているんですか?
カヤトーストがいつごろから食べられるようになったのか、正確にはわからないのですが、インターネットで調べてみると、1930~1940年代に中国の海南省からシンガポールに移住してきたシェフによって伝えられたそうです。そこから少しずつ広まって、今ではシンガポールに住む人たちにとって定番のメニューになりました。ちなみに、シンガポールは多民族国家で、中華系やマレー系、インド系などの人々が暮らしています。それぞれの食文化が尊重され、各国の料理がそのまま残っていますね。飲食店が集まる場所に行けば、さまざまな国の味が楽しめますよ。
シンガポールではすっかりおなじみのメニューなんですね。カヤトーストのおすすめの食べ方はありますか?
よく見かけるのは、カヤジャムと一緒に大きなバターをはさんだタイプですね。バターとの相性が絶妙でおすすめですよ。また、カヤトーストは、半熟卵とコーヒーがセットになっているのが一般的。カヤトーストにとろりとした半熟の卵をつけて食べると、カヤジャムの甘さとマッチしておいしいです。他にも、カヤジャムをはさんだ厚切りパンをせいろで蒸した「スチームカヤトースト」も人気ですね。サクサクとしたトーストとは違って、ふわふわとした食感を楽しめます。皆さんも、いろんなカヤトーストをぜひ食べてみてください!