マイ大阪ガスは、2021年3月にポイント制度などのリニューアルを行いました。この記事はリニューアル前のもののため、ポイント関連の記述を含め、記述内容が古い場合がございます。あらかじめご了承ください。
ガーナの農村に電気と雇用を。カカオの殻からつくるバイオエネルギー
私たちが大好きなチョコレートの原料は、熱帯地域で栽培されているカカオだ。いま、世界2位のカカオ生産国のガーナで、カカオの殻からバイオエネルギーをつくる新たな試みがなされている。
この試みは、電気がほとんど普及していないアフリカの農村地域への貢献を目的としている。研究を率いるのは、イギリスのノッティンガム大学研究チームだ。同チームによると、現在ガーナの農村地域における電気普及率は15%程だという。ガーナ政府は、2030年までに電気へのアクセスを100%にするという国際的な目標の達成を目指しており、今回の実験はそれに向けた大きな足掛かりとなる。
1トンのカカオ豆を収穫する際には、約10トンのカカオの殻が出ており、研究者らは、これまでこの殻が十分に活用されてこなかったことに着目した。
当プロジェクトは下記のステップで行われる。
今回の試みは、ガーナの農村地域へのエネルギー供給だけでなく、カカオの殻の収集や輸送、処理、保管といった新しい仕事を地域で生むことにつながる。プロジェクトの目標は、新たなバイオエネルギー産業を創出し、ガーナの農村地域に住む人々の経済、そして生活を安定させることだ。
イギリス政府のグローバルチャレンジ研究基金も、このバイオ農村エネルギー計画(IBRES)プロジェクトを支援している。
これまで“ゴミ”だったカカオの殻からバイオエネルギーを生成し、人々に電気をもたらすと同時に経済を安定させるプロジェクト。今後が期待される。
Text by クリューガー量子
この記事は、2019年5月24日に書かれたものです。