- 今回の旅のパートナー
- イスラエル料理店「ファラフェルガーデン」店主 アミール・トーイビーチさん
- 約30年前に、世界各国を旅する道中で初めて来日した際、日本でイスラエル料理がまったく知られていないことに驚いたアミールさん。「ヘルシーでおいしい自国の料理をもっと知ってもらいたい」という思いから、約17年前に日本へ移住し、京都・出町柳でイスラエル料理店をオープンしました。今回はそんなアミールさんとともに、イスラエルの朝食をヴェテラボーン(召し上がれ)♪
イスラエル料理店「ファラフェルガーデン」のホームページはこちら
※お店では、現在シャクシュカは提供していません。
イスラエルでは、朝ごはんにどんなものを食べますか?
朝食には「シャクシュカ」という卵料理をよく食べますね。シャクシュカとは、細かく刻んだパプリカや玉ねぎなどをトマトソースで軽く煮込んで、その上に卵を割り落とした家庭料理のこと。薄く焼いた「ピタパン」などのパンと、細かく刻んだ生野菜で作る「イスラエルサラダ」を一緒に食べるのが一般的です。今日はタジン鍋で作りましたが、ご自宅でもフライパンで簡単に作れますよ。
ヘルシーでとってもおいしくて、いくらでも食べられそうです!シャクシュカは、昔からよく食べられているんですか?
そうですね、モロッコなどで古くから食べられていたそうです。イスラエルは第二次世界大戦後、世界各地にいたユダヤ人が集まって1948年に建国された若い国で、イスラエル料理は、彼らがいた各国の食文化が混ざり合って新しく生まれたものなんですよ。シャクシュカはその中の一つとして、モロッコなどから集まったユダヤ人たちが広めたと言われています。他にも、ひよこ豆をペースト状にした「フムス」や、カツレツのような「シュニッツェル」なども、それぞれ中東やヨーロッパから伝わった料理ですね。また、ユダヤ教には、ウロコのない魚介類や豚などの禁止されている食材や、肉と乳製品を一緒に食べてはいけないなど、さまざまな食事規定があります。そのため、イスラエル料理は野菜をメインにしたメニューが多いんですよ。
イスラエル料理には、世界中の食文化がミックスされているんですね!ところで、シャクシュカのおすすめの食べ方はありますか?
シャクシュカを食べる際は、ぜひパンと一緒に召し上がってください。ちぎったパンを卵とトマトソースに浸して食べると、とってもおいしいですよ!また、ベーコンやソーセージなどのお肉を具材に加えたり、レストランなどではクミンやチリパウダーなどを加えてスパイシーに仕上げることもあります。私は、野菜と卵を使い、塩こしょうだけでシンプルに味付けして、素材本来のおいしさを味わう食べ方が好きですね。日本の方には意外かもしれませんが、実はイスラエルは農業大国。一年を通して新鮮な野菜が手に入りやすいんですよ。いろいろな野菜をふんだんに使ったおいしいイスラエル料理を、もっと多くの人に食べてみてほしいですね。イスラエル料理店などに行く機会があったら、ぜひ試してみてください!