世界に一つだけの天ぷら!?
あなた好みのオリジナルを
つくります
2016/10/17
大阪に、お客さんの要望で何でも天ぷら(揚げかまぼこ)にしてくれるお店があるという噂を聞きましたが、どこにあるのでしょうか?
西日本では通称「天ぷら」と呼ばれる「揚げかまぼこ」。かまぼこ屋さんやスーパーで既存のものを購入するのが、よくあるパターンですよね。今回の依頼ではお客さんの要望で何でも揚げてくれる、いわば「オーダーメイド天ぷら」をつくってくれるお店があるとのこと。調査をしてみると、大阪・野田にある「野田湯浅かまぼこ店」がどうやらそのお店のようです。さっそく、直撃してみました!
店主の中西さんは、ご両親が営んでいた創業100年を超える老舗「湯浅かまぼこ店」で修行をしたのちに独立。「野田湯浅かまぼこ店」をこの商店街で創業したそうです。現在は同じ屋号のお店が、大阪の九条と長居にもあり、野田以外のお店は店主さんのご兄弟が営まれているそうです。
「野田湯浅かまぼこ店」は創業30年。庶民の天ぷら屋さんとして、地域の人から親しまれています。一つひとつ手づくりの天ぷらは、昔ながらの素朴な味わいが特徴。旬の素材を使った天ぷらから変わり種まで、常時30種ほどの天ぷらを取り揃えています。
かまぼこ一筋100年超の老舗に、脈々と受け継がれているDNA。それは、お客さんに喜んでもらえるものをお出ししたいという思いです。そのDNAがいかんなく発揮されているものを発見しました。
お客さんが持ち込んだものを天ぷらにしたり、既存の商品に入っている食材を抜いたり増やしたりできるサービスの「オーダーメイド天」。これを見る限り、噂はどうやら本当のようです!
そもそも、どうして「オーダーメイド天」を始めたのでしょうか。中西さんいわく、ネギや紅ショウガが食べられないという、好き嫌いの激しいことがきっかけだったとか。自分がそうなのだから、きっとお客さんにも同じような人がいるだろうと考え、お客さんの好みに合わせて、ネギ抜き・ネギ多め・紅ショウガ抜きなどといった注文を聞き始めるようになり、次第に口コミが広がっていろいろなオーダーが入るようになりました。どうせ注文を聞くのならいっそのこと、「オーダーメイド天」を商品としてやろう!となったそうです。
今までにどんなものが持ち込まれたかというと、おはぎなどの甘いものから、焼きそばなどの変わり種まで多岐に渡るそうです。ちなみに焼きそばはとても出来がよかったので、お店の看板商品として販売していた時期もあったそうです。
な、なにぃ~っ、お客さんのオーダーから看板商品になったものもあるって!?
ならば、探偵社の「オーダーメイド天」もつくってもらおうじゃないか!というわけで、考えに考え、厳選した具を用意してみました。それが、「チーズ」「納豆」「ビスケット」「お茶がら」。特に、お茶がらは、マイ大阪ガスのコンテンツ「エコわざ相談室」でも、天ぷらにするとおいしいとありましたので、揚げかまぼこでも挑戦してみることに。
これで絶品のオーダーメイド天をつくってもらい、あわよくば探偵社設立以来初の商品化!なんて妄想を膨らませながら、オーダーしてみました。
天ぷらの元になるタネのつくりかた方は2通り。タラなどの白身魚のすり身を練り込んだ餡に対して、水気があるものや固いもの、大きいものなどは、餡に包みこんでタネをつくります。細かいものは、餡に練り込むようにしてつくります。チーズと納豆は合わせた方がいいだろうということだったので、一緒にして包み込みに。ビスケットも包みこみにして、お茶がらは練り込みで揚げてもらうことになりました。ヘラを使って手際よく、餡に練り込み・包み込みを行う中西さん。型にはめて油へ入れると、あっという間に探偵社オリジナルの天ぷらが完成!
味の評価を5段階で表すと、
チーズのとろとろ感と納豆の粘りがベストマッチ!濃厚な香りと旨味が広がります。淡白ながらも、旨味の濃いタネによく合います。お店の商品と比べても、遜色ないほどの逸品です!
包み込まれたビスケットが油を吸い、ベチャッとなってしまうのが、好みの分かれるところかも。不思議なことに、なぜかチョコレートのような味わいに。
お茶の風味がふわっと香り、タネとの相性も悪くありません。冷めるとよりお茶の香りが強くなり、お茶好きには、たまらない一品です。
探偵社オリジナルの3つの天ぷらは、どれもおいしく出来上がりました。自然と商品化の妄想が加速します。特に「チーズ納豆」は本当に絶品。大ヒット間違いなし!いやー、行列のできるかまぼこ店の一番人気商品として、テレビの取材とか殺到しちゃったりするんじゃないのーと、新たな妄想がどんどん膨らむ一方です。
さて、自信をもって「チーズ納豆」の商品化を中西さんにプレゼンしてみました。これは絶対売れますよ、間違いなく儲かりまっせ。どうですかぁ~?
「俺が納豆嫌いやからなぁ~、無理やで!」
ガーン!!
探偵社初の商品化は叶いませんでしたが、陽気で暖かい「野田湯浅かまぼこ店」さんの魅力に心奪われてしまいました!
さまざまな種類の天ぷらをお客さんの要望に沿って揚げてくれる、「野田湯浅かまぼこ店」さんですが、変わった天ぷら屋さんだから人気なのではなく、お客さんに対する思いやりが愛される理由なのだとよくわかりました。探偵もそこはしっかり見習わなくては。
オーダーメイド天を注文時の注意
あまりにも水っぽい食材や、できあがりの味が微妙かも?というものは店主の中西さんにダメ出しをされることも。実は探偵もこのときアボカドを持っていったのですが、硬すぎて天ぷらには向かないということで断念しました。ご注意ください。
- 野田湯浅かまぼこ店