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炎の探偵社

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日本茶の高級ブランド
『宇治茶』のナゾ

2015/08/03
依頼内容

宇治茶は全国的なお茶ブランドなのに宇治市で茶畑をほとんどみたことがありません。
なぜですか?

本日からスタートする新企画「マイ大阪ガス 炎の探偵社」。
当企画では、マイ大阪ガスのマスコットキャラクター「マイマイ姉妹」のぬいぐるみと共に皆さんのギモンを解決していきます。

左:マイチ(姉)、右:マイニ(妹)
左:マイチ(姉)、右:マイニ(妹)

第1回のお題は、日本茶の高級ブランド「宇治茶」のナゾ。たしかに宇治市近辺ではあまり茶畑を見たことがありません。そこで、さっそく現地調査に向かいました。今回は姉のマイチがアシスタントを務めます。

宇治市に到着。茶畑をさがせ!
宇治市に到着。茶畑をさがせ!

さすが宇治茶の本場、町中にはお茶処が立ち並んでいます。おみやげ屋さんにもお茶がたくさん。でも、歩いても歩いても、なかなか茶畑は見つかりません。行きあたりばったりで探すのではなく、聞き込み調査に方針変更します。

お茶処。入口の上に草が生えているのが気になる
お茶処。入口の上に草が生えているのが気になる

宇治茶のプロへの聞き込み調査のため、京都府茶協同組合に向かいました。こちらの組合では、宇治茶の販売促進や広報活動などをおこなっています。ちなみに、宇治商工会議所とともに公認しているゆるキャラは「チャチャ王国のおうじちゃま」。茶せんをイメージした冠をかぶり、おしゃぶりならぬおちゃぶりをくわえています。

ゆるキャラ「チャチャ王国のおうじちゃま」
ゆるキャラ「チャチャ王国のおうじちゃま」

ご対応くださったのは、事業部部長の戸塚さんです。ではさっそく質問を・・・宇治市にお茶畑はあるのでしょうか?

[戸塚さん] いくつもあります。ただし、宇治茶とは宇治市内で採れたものだけを指すわけではありません。実は京都府内や滋賀県、奈良県、三重県で採れる茶葉を使用したものです。こういった京都府に隣接している産地で、決まった栽培法・製法を経て京都の茶問屋でつくられるのが宇治茶なんです。

戸塚さんのマイクになるマイチ
戸塚さんのマイクになるマイチ

[戸塚さん] 宇治地方での茶の栽培がはじまったのは鎌倉時代と言われています。その頃は、現在の上賀茂や東山、醍醐といった京都市内でも、茶葉が栽培されていました。

その後、室町幕府の将軍足利義満のころに全国に「宇治茶」の名前が広まり、みなさんご存じのとおり安土桃山時代に「茶道」が確立されました。しかし宇治茶は将軍家や大名など高貴な人々のためのもので、その時代は庶民の飲み物ではありませんでした。

安土桃山時代、宇治茶はセレブ専用のものだった?
安土桃山時代、宇治茶はセレブ専用のものだった?

[戸塚さん] その後、天領(江戸幕府の直轄地)となった現在の宇治市内の一部で生まれた特別な栽培方法は、専売許可を受けブランド価値が高くなりました。

そして、江戸時代の中期には庶民にも広まった宇治茶製法による「煎茶(せんちゃ)」が生まれ、さらにたくさんの方に知られるようになりました。

江戸時代の後期には、宇治市内において玉露が誕生してさらに宇治茶の人気が高まりました。宇治茶は、栽培法や製茶法さらに加工法とそれぞれの分野で改良を重ね、品質のいいものを目指して作り続けられてきました。

栽培法や製法にも決まりがあります
栽培法や製法にも決まりがあります

[戸塚さん] 茶葉の栽培では、「覆下(おおいした)」と呼ばれる、日よけのスダレやムシロで日光の量を調節します。日光が直接当たる露地栽培では、茶に含まれる「テアニン」と呼ばれる旨み成分が、渋み成分の「カテキン」に変化してしまうのですが、この覆下で光の量をさえぎることで、旨み成分が残り宇治茶特有の甘みがキープできます。(抹茶、玉露はこの栽培)

覆下(おおいした)でテアニンをキープ
覆下(おおいした)でテアニンをキープ

[戸塚さん] 機械化された今でも、高級な宇治茶は茶葉を手摘みし、すぐに蒸して乾燥させます。出来たお茶は「荒茶」と呼ばれ、茎や古い葉・粉を取り除き、合組(ブレンド)する仕上加工を京都の問屋がしたお茶だけを宇治茶と呼ぶことになりました。

この宇治茶製法を生み出したのは宇治田原地方の「永谷宗円(ながたにそうえん)」という人で、今もほぼこの製法が受け継がれています。

宇治茶製法を生み出した永谷宗円さん(妙楽寺所蔵)
宇治茶製法を生み出した永谷宗円さん(妙楽寺所蔵)

[戸塚さん] その後、宇治市内では、時代とともに宅地化が進み市内の茶畑は減少していきました。それに加え、もともと「宇治茶」と呼ばれ始めた時の「宇治」は、行政区としての「宇治市」よりももっと広い範囲を指しています。その結果、「宇治市内では、知名度の割には宇治市で茶畑を見かけない」と感じられたのかと思います。また、栽培中の茶畑は覆下で隠れていることがあるので、一般的な丸い植え込みの茶畑をイメージされていると見つけにくいかもしれませんね。

最後にもう一度まとめますと、現在でも宇治市内にもちゃんと茶畑はあり、品質の優れたものが作られているのでご安心ください。

覆下に囲まれていると何だかわかりません
覆下に囲まれていると何だかわかりません

戸塚さん、ありがとうございました。マイチも、玉露をいただきながら一服。。。宇治市に足を運ぶことがあれば、ぜひ皆さんも宇治茶の歴史に触れてみてくださいね。

戸塚さんにお世話になりっぱなしでした!
戸塚さんにお世話になりっぱなしでした!
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