電池は用途に合わせて種類を選び、上手に使うことで十分な性能が発揮できます。また、廃棄する際にも気をつけるべき点があります。正しい選び方と捨て方を学びましょう。

■それぞれの特性に合わせた電池の使い分け

電池は使い切りタイプを「一次電池」、充電できるものを「二次電池」と呼びます。一次電池の主な種類にはマンガン電池とアルカリ電池があり、マンガン電池は小さい電流の使用に適していることと、使わずにおくと電力が回復する特徴があるので、時計やリモコンに適しています。アルカリ電池は大きな電流が必要な機器に向いているので、ラジコンなどのオモチャやCDプレーヤーに使用するといいでしょう。また、二次電池にはニカドやニッケル水素などがありますが、アルカリ電池同様、大電流用途が得意なうえ、充電することで繰り返し使えるため、使用頻度の高い電動歯ブラシやシェーバー、デジカメに適しています。特性に合わせた使い分けによってランニングコストも安くつくし、ごみの減量にもなります。

■買い置き分も無駄なく

電池は未使用でも微量ずつ放電しています。マンガン電池やアルカリ電池には日付が書かれていますが、これは使用推奨期限を意味しています。性能を十分に発揮できる期限の目安なので、できるだけこの期限内に使用するのが理想です。防災用などに買い置かれている方が多いと思いますが、単三電池を単一や単二として使えるアダプターを利用すると、たくさんの種類を買い置く必要がなくなります。また、大きな電流を必要とする機器で使用した電池は、実は使用ずみだと思っても時計やリモコンなどの少ない電力で動く機器では使えることがあります。最後まで無駄なく使い切りましょう。

■しっかり分別廃棄することでエコに

現在、一部のボタン電池を除き、国内で流通する電池は水銀が使用されていないので有害ごみではありません。ですが、現在も電池が分別回収されている理由は、マンガン電池などに「レアメタル」と呼ばれる希少金属が入っていて、貴重な資源のリサイクルになるからです。また、一部のボタン電池には現在も水銀が使われているものもあり、これをごみとして廃棄すると、土壌汚染など環境への影響が懸念されます。いずれも燃えないごみなどに混ぜて捨てずに、必ず自治体の分別方法に従って廃棄しましょう。