LED照明は非常に消費電力が少なく、寿命が長いことで推奨されていますが、どんな照明器具でもすべてLEDにすればいいわけではありません。LED照明の特徴をよく知り、用途に適したものを選ぶことが重要です。

■照明器具にあったLED電球を

普通の白熱電球は点灯するとほぼ全方向に明かりが広がりますが、LED電球の場合は光が直進的であり、一方向のみが明るくなるスポットライトのような光になってしまいます。そのため、写真のような吊り下げるタイプの照明器具にLED電球を使用すると、天井方向に明かりが広がらないために、白熱灯や蛍光灯より暗く感じてしまいます。明かりが広範囲に広がるタイプのLED電球も増えていますが、使用する照明器具に合うものを選びましょう。

■使えない場所があるので要注意

一般的なLED電球は熱に弱いです。お風呂場の照明のような密閉型照明器具や、断熱材の入ったダウンライトに使用した場合、熱の影響で故障をすることがあります。また、電球のサイズや重さも白熱電球と比較すると大きい場合が多いため、購入したけど照明器具に取りつけられなかった、という事態も起きかねません。購入の際は、電球のサイズや重さを事前にインターネットで調べるか、お店で相談しましょう。

■長時間使用する場所を優先的に

LEDの消費電力は白熱電灯の1/4ですが、蛍光灯と比較すると3/4で白熱電灯ほど劇的な差はありません。長時間使用する場所であれば、迷わずLEDに替えることをおすすめしますが、ごく短時間しか使用しない場所や現在蛍光灯を使用している照明器具であれば、交換時期が来てからLEDへの切り替えを検討するくらいで十分です。最近は、環形や長形の蛍光灯を使用する照明器具に使用できるLEDも発売されています。また、LEDを使用したシーリングライトなど、照明器具自体もずいぶん安価になっていますので、照明交換の時期がきたら照明器具自体の買い替えを検討してもいいと思います。