ホンジュラス共和国
中央アメリカに位置する、世界有数のコーヒー豆の生産国。世界遺産として登録されている「コパンのマヤ遺跡」は「マヤ文明」を代表する遺跡のひとつです。コパンのマヤ遺跡には、マヤ文字などの繊細な彫刻が施された建造物が現在も残り、観光客が訪れる名所となっています。
- 今回の旅のパートナー
日本の文化が大好きな母親の影響で、子どものころから日本のドラマやアニメに興味があったソライダさん。2021年に来日し、京都の大学でグラフィックデザインを学んでいます。「いつか私がデザインした絵本を通してホンジュラスの文化を日本に広めたい」と話すソライダさんと一緒に、ホンジュラスの朝食をブエン プロベチョ(召し上がれ)♪
ホンジュラスの皆さんは、朝にどんなものを食べるんですか?
「バレアーダス」という、薄焼きのピザのような料理を食べます。伝統的なつくり方を紹介しますね。
まず、小麦粉でできた生地を薄く広げて焼いたトルティーヤに、ゆでた赤インゲン豆を裏ごししたペーストをたっぷり塗ります。その上に炒めた牛バラ肉とチーズなどのお好みの具を乗せ、最後に少しだけハーブを乗せます。
食べるときには具がはみ出さないよう半分に折って食べるんです。焼きたてのトルティーヤとアツアツのお肉の上でチーズがとろけて、朝から幸せになるおいしさです。
私はお肉とチーズのバレアーダスが好きですが、具はなんでもOKなんですよ。ゆで玉子やアボカドのバレアーダスもありますし、タマネギやニンジン、キャベツ、カリフラワーのピクルスをはさんだバレアーダスもあります。自分の好きな具を何種類もはさんで食べる!という食いしん坊な人もいますね(笑)。
どの具を選んでも、必ずかけるのがマンテキーヤというソースです。少ししょっぱいサワークリームのようなソースで、とってもさわやかな味なんです。ボリューム満点のバレアーダスにさわやかなマンテキーヤの組み合わせで、朝から元気が出ます!
バレアーダスは家庭で手づくりするんですか?
家でもつくりますが、朝は屋台で食べることが多いですね。皆それぞれ行きつけの屋台があって、通勤や通学の途中に屋台に寄るんです。毎朝会う顔なじみの人たちとおしゃべりしながら食べるバレアーダスはとってもおいしかったですね。
もうひとつ、忘れてはならないのがコーヒーです。バレアーダスには濃い目のコーヒーが合うんです。アツアツのバレアーダスに濃い目のコーヒーで、眠い朝もシャッキリ目が覚めますよ。
ホンジュラスのコーヒーは世界中で飲まれていますね。日本のコーヒー店にも並んでいます。
はい、私も日本に来てホンジュラスのコーヒー豆を見かけたときは、本当にうれしかったです。
ホンジュラスは中央アメリカ最大のコーヒー豆の生産国で、コーヒー豆が1番の輸出品です。標高が高くて昼と夜の寒暖差が激しいホンジュラスは、コーヒー豆の栽培に最適な環境なんです。ホンジュラスのスーパーマーケットには、国内各地のコーヒー豆が並んでいて、好みのコーヒー豆を選ぶことができます。コーヒー農家の友人から、豆を分けてもらうこともよくありますよ。
私もコーヒーが大好きで、毎日欠かさず飲んでいます。ホンジュラスのコーヒーはとっても重厚で強めの味わいが特徴なんです。バレアーダスにはもちろん、どんな朝ごはんのときにも必ず飲みますよ。
ほかにはどんな朝ごはんがありますか?
「エル・デサジュノ・カトラチョ(カトラチョの朝食)」という、朝ごはんもありますよ。カトラチョとは「ホンジュラスの人」という意味で、結婚式など、家族や親類が大勢集まったときに食べる特別な朝ごはんです。家庭で楽しむビュッフェスタイルで、みんなで持ち寄った料理をテーブルに並べて、好きな料理を好きなだけ取って食べます。
私はあずきのジャムと焼きバナナをトルティーヤにはさんで食べるのが好きで、必ず食べるんです。大勢でごちそうを食べられるのがうれしくて、何度もおかわりをしてしまいます。食べ終わるころにはおなかがはちきれそうになりますね(笑)。