マレーシア
常夏の国・マレーシアは、自然あふれるリゾート地・マレー半島と、希少な動植物が生息するボルネオ島北部を中心に構成されています。首都クアラルンプールは、ペトロナスツインタワーをはじめとした高層ビルが立ち並び、世界中からビジネスパーソンが集まる国際都市となっています。
- 今回の旅のパートナー
約30年前に当時勤めていたマレーシアの企業の研修で初来日。マレーシアと日本を往来したのち、現在は日本にあるマレーシア政府観光局に在籍。主に、マレーシアの文化や言語を日本の学生に教える活動をおこなっています。日本の温泉やお寿司が好きと話すラーマンさんと一緒に、マレーシアの朝食をシラ メンジャム セレラ(召し上がれ)♪
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マレーシアの皆さんは、朝にどんなものを食べるんですか?
「ナシレマ」というワンプレートの朝ごはんを食べます。ココナッツミルクで炊いたごはんと、小魚のフライやフライドチキン、ゆで卵、ピーナッツ、きゅうりのサラダなどを1枚のお皿に盛りつけるのが定番です。栄養バランスのとれた、体にいいメニューで、マレーシアの国民食なんですよ。
ナシレマには、「サンバル」というソースが欠かせません!サンバルは、エビのだしにチリソースやニンニク、玉ねぎ、ショウガを入れてつくる、辛さの中に甘みを感じるソースです。炊き立てのココナッツミルクごはんにサンバルをたっぷりかけると、ココナッツミルクのまろやかさとサンバルの深いコクがミックスされて、朝から食欲がわくんですよ。サンバルは、お店によって味が全然違いますし、家庭でも、スーパーに売っているものを買うのではなく手づくりがメイン。特に、私の母がつくったサンバルは世界一(笑)。日本の皆さんにもぜひ食べていただきたいおいしさです。
最近はあまり見かけませんが、昔はナシレマをバナナの葉でおにぎりのようにくるんだものが屋台でよく売られていました。バナナの葉でくるむと、さわやかないい香りが食材にも移ってよりおいしくなります。私はこの「ナシレマおにぎり」が大好きで、マレーシアに帰るたびに屋台を回って探すんですよ。
「ナシレマおにぎり」なら、外出先でも気軽に食べられますね!
はい、お弁当にして学校や職場で食べている人も多いですよ。マレーシアでは朝昼晩の3食はしっかりと食べて、3食の間に2回、ティータイムをとります。ティータイムにはコンデンスミルクを入れた甘いコーヒーを飲みながら「カリーパフ」という名前のおやつを食べるんです。
カリーパフは、鶏肉とポテトのカレーを包んだスパイシーな揚げ餃子。朝から屋台で売っているんですよ。その香ばしい香りに誘われて、通勤途中についつい買ってしまいますね。ティータイムには、オフィスビルの各階に売りに来ることもあるんですよ。いろいろな食べ物が用意されているので、一息つくためにビジネスパーソンたちが集まってきます。
朝昼晩の3食に、2回のティータイムということは……、1日に5回も食事をするんですか!?
さらに驚かせてしまいますが、実は6回なんですよ!夕食後の夜10時を過ぎたころに「サパー(Supper)」と呼ばれる軽い食事の時間があるんです。日本でいう、夜食にお茶漬けを食べる感覚でしょうか。サパーの時間には、おかゆやビーフンのスープ、ラーメンを食べることが多いですね。
夕食後でお腹がいっぱいでも、まわりの人がおかゆやラーメンを食べているのを見ると、ついつい自分も食べてしまいます。日本より食事をする頻度が高いせいか、私はマレーシアに帰るといつも太ってしまうんですよ(笑)。皆さんもマレーシアを訪れた際は、ぜひマレーシア料理を楽しんでください。1日6回の食事にも挑戦してみてくださいね。でも、食べ過ぎにはご注意を!