暮らしのデジタルプラットフォーム「スマイLINK」からこだわりの商品をご紹介
Vol. 04
コロナ禍で事業が停滞してしまった事業者に対する支援活動からスタートした社会貢献型通販モール「WakeAi」(ワケアイ)。「買って応援、食べて応援」という考え方への共感はもちろん、全国各地のおいしい食材をおトクな価格で買えることで多くのお客さまの支持を得ています。WakeAiについて、代表取締役の慎さんにお話をうかがいました。
代表取締役慎 祥允(しん・よしひと)
大阪府立貿易専門学校卒
専門学校卒業後、複数の会社を起業したのち、2020年10月に「社会貢献型通販モール:WakeAi」をリリース。
2021年1月、株式会社WakeAiを設立し、代表取締役に就任。
WakeAi
新型コロナウイルスの影響を受けた事業者の商品を、通常よりお求めやすい価格で販売する「買って応援、食べて応援」の活動からスタートした社会貢献型通販モール。
当時、私は別の事業に携わっていましたが、コロナ禍で自宅勤務になり、テレビのニュースを観る機会が増えました。そこでは連日のように食品業界の生産者や事業者の方が在庫を抱えて困っている状況が伝えられていたんです。業種こそ違いますが同じ事業者という立場として、事業が急に止まってしまう恐ろしさは痛いほどわかりますし、「何かできることはないか」と考えたことが立ち上げのきっかけになりました。それまで食品販売の経験はなかったのですが、販売の仕組みをつくるノウハウは持っていましたので、ボランティアのような気持ちで「私で役に立てるなら、とりあえずやってみよう!」と、まずは在庫を抱える事業者と消費者をつなぐプラットフォームづくりからスタートしたんです。
「買って応援、食べて応援」という私たちの考え方に、本当に多くのユーザーが共感してくれています。「商品を買うことが回り回って誰かのためになる」というのは経済の理想的な循環モデルだと思いますし、これからもさまざまなアイデアを出しながら、新しい取り組みにチャレンジしていきたいですね。例えば、最近はじめた取り組みのひとつに、ひとり親家庭や非課税世帯に無償で食料を提供する「フードバンク」という活動があります。活動資金はWakeAiの収益から捻出しているのですが、「コロナ禍で困っていたときに支援してもらったので」と無償で食材を提供してくれる生産者の方や、協賛事業者の方からの資金提供にも助けられています。皆さんの善意から生まれた輪がつながっていくのを見ると、私としても非常にうれしいです。
そうですね、そういう方が多いですね。中には「できるだけ多くの人の役に立ちたい」と、1人で相当な額の商品を注文される方もいらっしゃいます。ただ、「ロマンとソロバン※」じゃないですけれども、考え方と価格の両方に納得いただけることが一番いい形になると思います。実際、WakeAiをはじめた当初から「安くてもいいから売りたい」という生産者や事業者の方が多かったこともあり、他では考えられない割引率で商品を出品しています。それも、WakeAiが支持された理由のひとつでもあって…。おかげで、テレビなど数々のメディアにも取り上げていただいて話題になり、一時的にWebサイトへアクセスしづらくなったこともありました。もちろん価格設定で出店者の方に無理をさせてはいけませんけど、最終的にお客さまにちゃんとおトクに買ってもらえる価格になっているかどうかは重視するポイントですね。
※「理想や夢は大切だけど、お金がなければ何も実現できない」という意味で、会社経営を語る場などでよく使われる。
そこは結構シビアです。出店者の方と本音をぶつけ合うというか、「この値段で売りたいんですけど」「はい。わかりました」というやり方ではないですね。売る側は高く売りたいし買う側は安く買いたい。そのバランスをうまくとるために、審査部を設けています。審査部では、商品の価格を決めるときにしっかり市場調査をしたうえで「これではおトク感が伝わらないので、もう少し価格を落とせませんか」など、率直な意見を伝えながら調整しています。内容量が多い商品を取りそろえているのも、おトクな価格を実現するためですね。たくさん購入して、近所の方と一緒にシェアされているお客さまも多いようです。
WakeAiのお客さまは、魚介類から肉類、フルーツまで、いろいろなジャンルの商品を試していただいたり、リピートいただくことが多いですね。中でも「絶品鴨ロース マグレカナール」は人気が高いです。これはWakeAiの看板商品といってもいいくらいです。飼料にこだわりながら時間をかけて育てた鴨のロースで、通常の合鴨ロースのおよそ2倍のサイズなんです。しかも大きいだけでなく上質な脂が濃厚な味わいで、とてもおいしいですよ。簡単なレシピ付きでお届けしますので、普段鴨ロースを食べる習慣があまりないというご家庭でも、おいしく召し上がっていただけると思います。
WakeAiでは本当に、「こんなにおいしいもの食べたことがない!」というおいしい食材に出合えるんですよ。実は私自身、WakeAiのヘビーユーザーなんですが(笑)、「かつおのたたきってこんなにおいしかったっけ!?」とか「カニといえば北海道と思っていたけど、日本海産もめちゃくちゃおいしい!」とか、買った食材を食べるたびに感動しています。今まで苦手だと思っていた食材も、買って食べてみたらおいしかったりするんですよ。WakeAiをはじめてから食の幅が広がりましたね。全国からおいしい食材が新鮮な状態のまま冷凍されて届くので、自宅に冷凍庫を買い足したくらいです。あ、冷凍といえば、肉餃子もとてもおいしかったですね。「なんだ、このジューシーさは!」と感動して、すぐに追加注文したくらいです(笑)。
スマイLINKは食文化が発達している関西圏のお客さまが多いということで、食に精通した新たなお客さまとつながることができるのではないかと私自身も楽しみにしています。また大阪ガスさん自体が、料理教室をされていたり、食に関してすごく力を入れられているので、ご一緒することで何か新しい展開が生まれるのではないかという期待感もあります。とにかく私たちが目指しているのは、生産者の方とお客さま双方に喜んでいただくこと。「買って応援、食べて応援」という考え方から「おいしい食材をおトクな価格で」というコスト面の喜びまで、スマイLINKを通じて出会う新しいお客さまとも分け合っていければと思います。