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世界有数のグリーン都市としても知られている首都コペンハーゲンは、2025年までに二酸化炭素を排出しない町づくりに取り組んでいる。自転車通勤の推奨など数ある取り組みの中でも注目を集めるのが、コペンハーゲンインターナショナルスクールの校舎だ。

校舎の壁は、光が反射しても目に優しい青緑色のソーラーパネルで覆われている。周囲の水を映し、まるで青い波のように見える美しいデザインは、町の近代的な景観ともマッチしている。各パネルがそれぞれ微妙に違う傾き加減であることは、日光の吸収率向上にもつながる。

これらのソーラーパネルは約12,000枚あり、学校内で使用する電力の半分以上を賄うことができる。総面積は約6,048平方メートルで、デンマークでも最も広い面積のソーラーパネルをもつ建物の一つである。

校舎は4つの区画に分かれていて、生徒の年齢によって各区画ごとに特徴をもっている。たとえば、1番低学年の児童が学習する教室はとても広い。4つの塔はそれぞれ6−8階建てで、1階部分は繋がっている。1階には、ロビー、体育館、図書室、舞台があり、在校生だけでなく、地元の人も利用できる公共スペースになっている。屋上には校庭があり、子どもたちは安全に遊べる。

とても美しい町であるコペンハーゲンだが、天候に恵まれない日も珍しくない。曇りの日には、エネルギーの生産量は減る。しかし、これをモニタリングすることで、徹底的な管理ができるのだ。

アメリカのCBS放送によるインタビューで、Camilla Richter-Friis Van Deurs 氏は「環境対策は、町の住みやすさにつながり、結果としてコペンハーゲンの人口は子どもを含め、増えている」と語る。

デンマーク政府は環境支援や保健衛生の向上のための研究費として、10億デンマーク・クローネ(約177億円)の予算を割り当てた。今後は風力発電や地熱発電にも取り組んでいく。

環境にも配慮しながら、人々の生活の質が向上することは、まさしく理想的な政策と言える。環境面でもデザイン面でも、さらに注目を浴びるコペンハーゲンの発展が楽しみだ。

Text by 若菜梨紗