- 今回の旅のパートナー
- パキスタンレストラン「Ali’s Halal Kitchen」
イリヤス・アリさん - 自国のレストランで働いていたアリさんは、2001年に知人とともに来日し、シェフとして活動。現在は自分のお店を持ち、自慢の腕を振るっています。今回はそんなアリさんとともに、パキスタンの朝食をカイエ(召し上がれ)♪
パキスタンではどんな朝ごはんを食べるんですか?
チャナというカレーと、パラタというパンを食べることが多いですね。チャナは、玉ねぎとトマトを炒め、数種類のスパイスを組み合わせてじっくり煮込みます。メインの具となるひよこ豆をたっぷり入れるのがポイントですね。私の店で出しているチャナは日本人向けにマイルドな味つけにしていますが、後からゆっくり辛さがくるんです。パキスタンならではの味つけで、店の人気メニューになっていますね。
パラタは、小麦粉と水を混ぜて形を作り、油で揚げたもの。フライパンでさっと揚げるだけなので、お手軽料理としてよく家庭で作ります。パラタのほかに、ロティやナンというパンもよく食べられますね。調理法によって呼び方が違いますが、どれもおいしくてチャナとよく合うんですよ。
野菜をスパイスで煮込んだカレーとおうちで焼いたパン、朝から元気が出そうですね!ほかにも、パキスタンの皆さんがよく食べているものを教えてください!
ヤギの肉を使った「パヤ」という料理もよく食べています。ヤギの足首あたりの肉を骨ごと煮込んで作るスープで、ナンと一緒に食べるのが一般的ですね。パキスタンは、国民のほとんどがイスラム教徒のため豚肉とお酒を口にすることがなく、牛肉や鶏肉、羊肉やヤギの肉を食べています。肉料理を作るときは、肉の臭みを取るためヨーグルトを料理に使うことが多いです。ヨーグルトは店で手作りしていて、よりおいしく食べていただけるように、日々試行錯誤をくりかえしています。
最近のパキスタン料理の流行はありますか?
野菜を中心としたヘルシーな食事も、最近は人気が出ているそうです。パキスタンは、働く人の約半分が農業に従事している農業大国で、新鮮な野菜がたくさん食べられます。パコラという、玉ねぎやじゃがいもなど、いろいろな野菜を使ったかき揚げを入れたカレーも人気です。ほかにも、煮込んでスープにしたり、焼き野菜にしたり、野菜の調理法もさまざま。パキスタンを訪れた際は、カレーとパラタの組み合わせはもちろん、ヘルシーな野菜の料理もぜひ試してみてくださいね!